建物の安全性 その⑤
2021/10/05
建物の安全性 その⑤
旧耐震マンションのメリット
戦後の住宅難を解消すべく、1955年(昭和30年)に住宅都市公団(現都市再生機構)が創設されました。高度経済成長期でもあり、郊外に写真のような大型団地が数多く建築されました。それに続き、民間供給マンションも1956年(昭和31年)以降都市部に建築されるようになりました。もちろん、今となっては旧耐震マンションということですが、これらのうち現在約80万戸が残っていると言われています。
①当然古い建物であるため価格が安い②人口が多く商業施設・公的施設もあり利便性が良い③その後の法改正で高さ規制が厳しくなり周りの建物高さが低く眺望が良い場合がある④自由にリノベーションできる物件が増えている…などのメリットがあります。建物の安全性に疑問があっても現在でも売買されているのは、これらのメリットがあるためだと思われます。
とは言え、旧耐震マンションには見逃してはならないデメリットも多くあります。次回は旧耐震マンションを購入する場合のデメリットについて考えてみたいと思います。