京都の路地(ろーじ)
2025/01/27
京都の路地(ろーじ)
災害に強い街づくり
先日、宅地建物取引士登録実務講習講義のため四条西洞院の会場に行きました。建物のすぐ東の通りは写真のような路地(ろーじ)で、膏薬辻子(こうやくのずし)という京都を代表する趣のある路地です。
建築基準法では、道路は幅員4m以上(緊急車両が離合できる幅)なけれないけないのですが、メートル法を採用する前の日本には、二間幅(約3.6m)以下の道路が多く、いまだに4mに満たない「みなし道路」と呼ばれる道?がたくさんあります。
特に、太平洋戦争で空襲がなかった京都市中心部にはこのような路地が多く残っており、京町家の趣と相まって観光客が喜びそうな風情を作り出しています。
京都市の調査によると、この幅員4m未満の「路地」は、市内に約12,960本・総延長なんと941㎞にも及ぶということです。とりわけ、一間幅(約1.8m)以下の細い路地も総延長約167㎞になるそうで、もし地震や火災等の災害が起きると大規模な被害が発生すると懸念されています。
写真の路地周辺でも町内のみなさんが独自のルールを作って対策と保全に苦慮しておられる様子が見えました。京都市民としてこうしたことを意識するのも大切ですね。