境界のお話 その②
2021/09/03
境界のお話 その②
2種類の境界
もともと同じだったはずの境界はどの様な経緯で2種類に分かれるのでしょうか?もともと図1のような2つの土地があったとします。仲の良いお隣さん同士ですが、お互い土地の形が悪く、図2のようにそれぞれ合意のもと土地を交換します。この際費用その他の理由で交換による所有権移転の登記がされなかった場合、図3の実線が外形上の境界(所有権界)となり、もともと存在する点線が登記上の境界(筆界)となります。他にも所有の意思を持って占有を開始した場合、時効(善意=10年・悪意=20年)による取得が起きれば、2つの境界ができます。相続不動産など当時のいきさつが解からない物件もあり、不動産取引を複雑にしているのです。物件の見た目は所有権界ですが、登記は筆界ですのでそのままでは取引後必ずトラブルとなりますね。
このような場合、どのようにして不動産取引を行うのでしょうか?次回をお楽しみに。